かつて『END Dolphin(エンドルフィン)』という音楽ユニットを組んでいた幼馴染のオウカ(CV:Fuki)、レン(CV:大塚紗英)、ココ(CV:若井友希)。
仲間ノリで楽しく活動していたエンドルフィンは、ライブを重ねる度に徐々に人気を獲得していき、元ミュージシャンの上白石(CV:半田健人)が立ち上げた新進気鋭のレーベル「しろわたレコーズ」との契約をする。
更に動員も増え順風満帆に見えたエンドルフィンだが、途中からオウカの才能だけが爆発的に開花。大手レーベルからオウカ一人が別グループでのデビューの話を持ちかけられる。
オウカはなんとかエンドルフィンでと頼み込んだが大手レーベルは拒否、実情を知ったレンとココは、自分達がオウカの足を引っ張ってはならないと、わざと突き放し彼女の背中を押す。
誰よりもオウカを応援したかった二人と、本当は二人についてきて欲しかったオウカ。
しかし結果的に、オウカはルミナ(CV:成美)と新ユニット『Chimera Sky(キメラスカイ)』を結成、レンとココは表舞台から消える。
数年後、「しろわたレコーズ」で作家として活動をしていたココは、匿名で新曲のインストをネットにアップし、ボーカルを募集する。エンドルフィンの終わりをまだ引きずっているココは、グループを組む気は一切なく、曲に合ったボーカリストを探して1曲限りコラボするスタンスで活動しようとしていた。
ぽつぽつ応募が集まる中、ボーカル募集にも関わらずギターだけを乗せてきた妙な応募者がいた。
音を聴いてすぐにレンだとわかったココ。スタジオで会う約束をすると、現れたのはやはりレン。エンドルフィン解散後は様々なセッションバンドを渡り歩いていたようだ。レンもまた、インストを聴いてすぐにココの曲だと気づいていた。
この新曲に意気投合した二人は、1曲だけまた一緒にやろうとボーカル探しをするが、今来ている応募の中にピンとくるものはない。
スタジオを出ようとすると大雨。二人は、入口で雨宿りしてる少女・クウ(CV:槇すいれん)と出会う。
止まない雨の中、三人はスタジオのロビーへ戻りコーヒータイム。クウは歌手志望だがオーディション落選続きだと話す。
雨が止むまでの時間潰しに歌のアドバイスくらいできるかもと考え、気まぐれで自分たちの新曲を歌ってみないか提案するレン。誰かに歌を聴いて欲しいクウは喜んで承諾する。
スタジオに繰り返し流れる、誰も知らない新曲のインスト。
1テイク・2テイク…、覚えたところから徐々にクウが歌い出す。
技術的にはまだまだ拙いクウの歌だが、何度もトライするうちに、声に光るものがあると感じるレンとココ。
それが本当にクウの才能なのか、意識下でまたユニットをやりたいと思っている二人の願望が見せた幻想なのかはまだ誰もわからない。
だが、レンとココは、クウをこの曲のボーカルとして誘った。
そして数ヶ月練習をする三人。
正直、この新曲はオウカをイメージしたものだった。それでもクウは、全く歌声のキャラクター が異なるこの曲を、必死にものにしようと食らいついてくる。
そんな姿を見て、そして少しずつスキルアップしていくクウを見て、もしかしてこの子となら…と考えが一致するレンとココは、改めてクウをボーカルとして誘う。
1曲限りではなく継続的なグループとして。
数年振りに新しいグループ『Cu Sith★ROAR(クーシー★ロア)』を結成しカムバックしたレンとココ、そして新人ボーカルのクウ。
『しろわたレコーズ』に報告をする3人を快く迎え入れてくれる当時のスタッフたち。
現在レーベルは、関西インディーズ界のトップボーカル・ナギサ(CV:工藤晴香)の東京進出の為、レーベルの裏方でキャリアを積んでいたユミ(CV:むらみー)とキツカ(CV:生田輝)を組み合わせた新ユニット『MiMi-C-RADLE(ミミクレイドル)』の準備中。
そのミミクレイドルお披露目イベントに、クーシー★ロアも出演しないか打診するレーベルに、狼狽えながらも出演を決めるクーシー★ロアの三人。
キャリアのあるメンバーが揃う中、ひとりド新人のクウ。
果たして彼女はこの面子の中で輝けるか。
運命の日は、2月8日。